南の虹のルーシー・各話紹介（４１

あらすじ

雨が上がって、ア－サーとジョンは家に帰った。アーニーは、ルーシーは、デイトンが行ったゴーラーに行ったのではと言う。ケイトは、リトルに、「必ずルーシーを見つけてきてちょうだいね。」と言った。
ルーシーは、翌朝も記憶を取り戻さなかった。泣き出すルーシーのところに、プリンストン家の猫プロスペロがやってきた。ルーシーは、プロスペロに興味を示し、すっかり仲良くなった。やがて、シルビアが様子を見に来て、ルーシーは、ベッドで朝食を食べた。ルーシーは、シルビアに、ベッドで朝食を摂るのは落ち着かない感じだと言った。
プリンストンは、ルーシーの記憶を取り戻そうと、アデレード橋に連れて行った。プリンストンは、事故の状況を説明した。それから、アデレードの町を馬車で見せて回った。しかし、ルーシーには見覚えがない景色だった。
そのころ、アーサーとケイトは、リトルを連れてアデレード橋にいた。しかし、ルーシーの手がかりは見つからず、ルーシーがデイトンに会いに行ったかもしれないと思ったケイトは、アーサーに、ゴーラーに行ってみようと言う。
プリンストンの馬車は、ルーシーの家の前を通り過ぎた。たまたま外に出ていたトブがルーシーの姿に気づいた。さっそくトブは、アーニーにそのことを言った。しかし、トブが、ルーシーがトブを見ても知らん顔をしていたという話をするので、アーニーにはトブの言うことが信じられない。
シルビアは、町の洋服店でルーシーのために服を買った。帰り着いたシルビアは、ルーシーに新しい服に着替えさせた。そして、ルーシーに、本当の名前が分かるまで「エミリー」と呼ぶことにすると言った。シルビアは、亡くなった自分の子エミリーが生き返ったように思えた。

第４２話「エミリーと呼ばれる子」

あらすじ

アーサーとケイトは、ゴーラーまでルーシーを探しに行ったが見つからなかった。帰る途中、プリンストン農場を見に行っていたペティウェルの馬車がアーサーの馬車を追い抜いて行った。
シルビアは、庭でルーシーを「エミリー」と呼んで探していた。ルーシーはインコと遊んでいたが、自分の名前を呼ばれているとは思っていなかった。ルーシーは、シルビアに、自分はとても動物が好きだということが分かったと言った。シルビアは思わずルーシーを抱きしめた。ルーシーは、「こうやっているとお母さんに抱かれているみたい。」と言った。シルビアは、ルーシーに「お母さん。」と呼んでほしいと頼んだ。ルーシーは、「お母さん。」と言った。シルビアには、ルーシーが本当の自分の子供のように思えるのだった。
ペティウェルが農場を売ってほしいとプリンストン家に訪ねてきた。プリンストンは、農場を売るつもりはなく、はっきり断った。
その夜、ポップル家では、ルーシーのことが心配で食事も進まなかった。ベンが帰ってきてもみんな「お帰り。」と言うのを忘れていた。
プリンストンは、書斎で地球儀を見せてルーシーがオーストラリアに来た時のことを思い出させようとしたが、ルーシーは、思い出せなかった。プリンストンは、ルーシーの親のことを心配していたが、シルビアは、ルーシーがだいぶ前から記憶を失なっていて親に捨てられたのではと思うようになっていた。プリンストンは、あまりにルーシーをかわいがるシルビアを見て、ルーシーが記憶が取り戻したときことを考えると心配だった。
アーサーとベンは、警察にルーシーを探してもらうように頼みに行った。しかし、警察は人手が足りないので家出人の捜索までできないということだった。翌朝、リトルがポップル家からいなくなっていた。

第４３話「すれ違い」

あらすじ

ケイトは、ベンに、ルーシーがいなくなったのは、父さんが毎日、お酒ばかり飲んでいたからだとアーサーを責めた。ベンは、ケイトに、希望を失ってはだめだと言った。ベンが、アーサーのところへ行くと、アーサーが酒を飲もうとしていた。ベンは、希望を失うのは早すぎる、これからもまだ土地を手に入れることができると、アーサーを励ました。それを聞いたクララもアーサーに励ましの言葉をかけた。アーサーは、心を入れ替えることにした。
アーサーたちは、トブに、立派な馬車に乗ったルーシーを見たときのことを聞いてみた。ルーシーがトブに知らん顔をしたと言うので、みんなはトブの話を信じられなかった。
ルーシーの怪我はすっかり治ったが、記憶は戻らないままだった。シルビアは、ルーシーに、自分を母親だと思っていいのだと言う。
プリンストン家に再びペティウェルが訪ねてきた。しかし、プリンストンはあらためてはっきり断った。
プリンストンは、シルビアに、新聞にルーシーの家族を探す広告を出すと言った。そして、あらためて、あの子は自分たちの子ではないと言った。プリンストンは、新聞社に寄ったのち、ヨーク公爵の屋敷に向かった。公爵は、ルーシーに関心を持ったので、プリンストンは、ルーシーを公爵の屋敷に連れて行くことにした。一方、ベンもルーシーを探す広告を出すことを思いついた。
シルビアは、ルーシーに、人形をプレゼントした。ルーシーは、人形の名前を考えようとしたとき、一瞬、自分の名前を思い出しそうになったが、結局、思い出せなかった。

第４４話「リトル！リトル！」

あらすじ

ポップル一家は、ルーシーが帰ってこないため、なかなか眠れなかった。一方、ルーシーは、よく知っている女の子（ケイト）を追いかけるとその子に顔がなかったり、一緒に草原を駈けていたプロスペロが犬（リトル）に変わったりする夢を見た。
今日は日曜日で新聞は休刊で、尋ね人の広告は翌日でないと載らない。そこで、アーサーとベンは、とにかく歩き回って探すことにした。リトルがルーシーが帰っていないか見にきて、またルーシーを捜しに行った。
プリンストン夫妻は、ルーシーをヨーク公爵の屋敷に連れていった。シルビアは、公爵に、ルーシーを自分の子供のようにかわいがっていると、うれしそうに話した。その帰り、シルビアは、ルーシーのために新しい靴を買ってあげた。帰る途中、ルーシーは、プリンストンに、アデレード橋で馬車を止めてほしいと頼んだ。橋の上に立ったが、ルーシーは何も思い出せず、悲しくなり、橋のたもとで泣き出した。シルビアは、「いつか必ず思い出せるわ。」とルーシーを慰め、屋敷に帰ろうと言うが、ルーシーは、しばらくこのまま、ここにいたいと言って、また泣き出した。プリンストン夫妻はこのまま見ているしかできなかった。
その様子をリトルが見ていた。リトルはルーシーに向かって、吠えながら走って行った。リトルは、ルーシーに飛び掛ってルーシーの顔を何度もなめた。ルーシーは、思わず、「やめて、やめなさいってば、くすぐったいじゃないの、リトル！」と叫んだ。その瞬間、ルーシーに、リトルと過ごした日々の記憶がよみがえった。ルーシーは、もう「エミリーやめなさい、」ではなくなった。
リトルがポップル家に帰ってきた。ルーシーもプリンストンの馬車でポップル家に帰ってきた。ルーシーは、「母さん」と叫んでアーニーに抱きついた。やがてアーサーとベンも帰ってきてルーシーが帰ってきたことを知った。プリンストンは、帰る前に、アーサーに、いつか農業の話がしたいと言った。シルビアは、「エミリー」と言いながらルーシーを抱きしめて別れた。再び「エミリー」をなくしたシルビアは、帰りの馬車の中で、プリンストンに寄り添って泣いていた。
そのあと、ルーシーは、すっかり汚れていたリトルを石鹸で洗ってあげた。ケイトは、しきりにプリンストン家でのことを聞きたがった。嫌がったリトルが逃げ出して、ルーシーが追いかけた。ルーシーは、すっかり元の生活に戻っていた。

第４５話「トブが消えた」

あらすじ

ルーシーが帰ってきた日の翌朝、ルーシーを除くポップル一家は朝寝坊した。ルーシーが帰ってこない３日間はみんな寝不足だった。ルーシーが起きたとき、リトルもまだ寝ていた。ベンは、港に帰る前、アーサーに、税関の仕事は気に入っているが給料が安いのでもっと給料のいい仕事をすると言うが、アーサーは、自分が働くと言って職を捜しに行った。
プリンストンがポップル家を訪ねてきた。ルーシーに、買ってあげた人形や服を持ってきた。プリンストンは、アーニーに、アーサーとぜひ農業の話がしたいと言う。プリンストンは、ルーシーに遊びに来てほしいと言って、ポップル家を後にした。
夕食にとき、アーサーは、パーカー山の近くの鉱山に勤める、このうちも売って鉱山会社の社宅に入ると言った。５年も経てば土地を買えるだけの貯金ができるという計算だった。アーサーは、クララには、ジョンと結婚してアデレードに住めばいいと言った。
翌日、アーサー、アーニー、ケイト、ルーシー、トブは馬車で鉱山を見に行った。社宅はずいぶん小さいものだった。アーサーとアーニーは、事務所の方へ行った。ワラビーがいるのを見つけたルーシー、ケイト、トブはその近くまで行ってみた。誰かがワラビーを鉄砲で狩猟していた。肉を食べるためだ。ルーシーたちの目の前で、１頭のワラビーが撃れた。そのおなかの袋の中から子ワラビーが飛び出した。トブは、捕まえようとして追いかけた。すると、ルーシーの目の前からトブの姿が消えました。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

ルーシーが起きたとき
ルーシー「私、早く起き過ぎちゃったのかしら？　あの早起きのリトルも起きてないみたい、どうしたのかな。」
ケイトが起きてきて
ルーシー「私、久しぶりでうちで寝たんで早く起きちゃったみたい。」
ケイト「別に早くないわ。私が朝寝坊したの。かあさんたちもまだ寝てるみたい。」
ルーシー「どうしたの、いったい。」
ケイト「あんたのせいよ。」
ルーシー「わたしのせい？」

ケイトに山羊の乳絞りを言いつけられて
ルーシー「うちに帰ってくるとすぐこき使われるんだから。」

第４１話 「見知らぬ町 見知らぬ人」

第４２話 「エミリーと呼ばれる子」

第４３話 「すれ違い」

第４４話 「リトル！ リトル！」

第４５話 「トブが消えた」

第４１話「見知らぬ町見知らぬ人」

第４２話「エミリーと呼ばれる子」

第４３話「すれ違い」

第４４話「リトル！リトル！」

第４５話「トブが消えた」