南の虹のルーシー・各話紹介（２６

あらすじ

夜中、ルーシーがひどい熱を出した。おまけに、「ごめんなさい。許して。」とうわごとを言っている。デイトンの診察では、いい状態ではないとのこと。デイトンは、ベンに、ルーシーを心から許していなかったので、ルーシーは心の中に思い荷物を背負っているのでは、と言う。ベンも、思い当たり、自分のせいだと思う。
ペティウェルの召し使いアダムが、デイトンを、呼びに来た。歯が痛むとのこと。デイトンは、歯医者じゃないから、と言って断った。
ルーシーの具合は、翌日も良くならない。あいかわらずうわごとを言う。ベンは、ルーシーに、あらためて謝った。そして、イギリスにいたときの凧を作ってやるという約束を実行すると言った。
ペティウェルが、痛がって、デイトンを訪ねてきた。デイトンは、歯を抜くしかないと言った。ペティウェルは、怒って帰り、玄関で寝ていたハッピーを蹴飛ばした。
ケイトは、リトルを連れて、ステッキーとパンジーに草を食べさせに連れていった。ケイトは、木の下で昼寝をしていた。ベンは、家作りの手伝いが終わってから、凧を作るための竹を取りに行った。パンジーは、ケイトのいる場所から離れて草を食べていた。そこへ、ハッピーが近づいていった。
ペティウェルが、歯の痛みに耐えられず、歯を抜いてくれと、再びデイトンを訪ねてきた。デイトンが、ぺンチで抜こうとしたところへ、クララが、ルーシーの様子が変だからすぐ来てほしい、と言ってきた。デイトンは、ペティウェルを放って置いてポップル家へ行った。
ハッピーが、パンジーに噛みついた。リトルが気づいてハッピーに体当たりしてパンジーを助けた。リトルの悲鳴を聞いたケイトは、あわててその方へ駆けていった。

第２７話「凧に乗って」

あらすじ

リトルは、ハッピーに噛まれていた。ケイトは、棒を拾ってハッピーに殴りかかってリトルを助けた。リトルもパンジーも怪我をした。ケイトは、リトルに死なないでと言う。
ルーシーが吐いた。デイトンは、熱のせいだと言う。一方、待ちくたびれたペティウェルはほかの医者に行こうといったん帰ったが、やっぱりデイトンのところに歯を抜いてくれとやってきた。デイトンは、ペンチでペティウェルの歯を１本抜いた。しかし、それは、痛くない歯だった。痛いには隣の歯だった。ペティウェルは、もう一本歯を抜いた。ペティウェルの歯は虫歯だらけだった。
デイトンは、今晩が山だと言う。ベンは、やはり医者になりたいと言う。ベンは徹夜で凧を完成させた。翌朝、ルーシーの熱はだいぶ下がったようだった。ベンは、凧をルーシーに見せて、一緒に揚げようと言った。リトルも元気になった。
レンガの家作りは順調に進み、１週間後、ジャムリングが、レンガの上に屋根を乗せることになった。ルーシーは、凧に乗って大空を飛び、虹の橋を越える夢を見た。目覚めると、ルーシーの熱が下がった。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

ケイトが、アーサーに、ペティウェルが歯を抜いた話をしたとき、
ケイト「デイトン先生がペティウェルさんの歯を２本も抜いたのよ。それが両方とも虫歯だったの。わははは。」（大笑い）
アーサー「なあ、ケイト。父さんにはさっぱりおかしくないんだけどな。」
ケイト「だって、最初に抜いた歯はぜんぜん痛くない虫歯なのよ。ペティウェルさん泣いてたわ。ひひひひ・・・。」（一人で盛り上がっている。）

第２８話「川の向う岸」

あらすじ

すっかり元気になったルーシーは、ケイトと薪を集めにいった。リトルの傷もすっかり良くなった。レンガの家では、ジャムリングの手伝いで、ユーカリの木の皮で屋根を作っていた。薪集めが終わるとルーシーとケイトは、遊びに来たビリーと一緒にベンが作った凧を上げに行こうとした。そのとき、デイトンが診察すると言ってルーシーを呼び止めた。デイトンは、ルーシーの口を開けさせて、飴をくわえさせた。そして、「おまえさんは完全に治っている。」と言った。
ルーシーが凧を上げようとするが、２度やっても上がらない。お手並み拝見という感じで見ていたビリーが、ルーシーに替わって上げてみるとうまく上がった。
レンガの家の屋根は今日中に完成する見込みだ。家の中は、デイトンの診察室を作るため部屋を３つに分けることにした。デイトンは、他人である自分のために家まで建ててくれたポップル一家の好意に感激する。
凧は、ずいぶん高く上がった。凧を木に縛ってビリーの持ってきたビスケットを食べているうち、凧の糸が切れて、凧は川の向う岸（北アデレード）まで飛んでいってしまった。３人は、川を渡って凧を探しに行った。凧は、林の奥の木の上に引っ掛かっていたが、原住民の子供たちに取られてしまった。ルーシーとケイトが凧を返してくれるように頼んだが、原住民の子供の一人が凧を持って逃げ出した。しかし、「ヘラクレスさん」がその子を捕まえて凧を取り返してくれた。ルーシーたちが帰ろうとしたとき、「ヘラクレスさん」が、リトルを見て、何か言った。そして、「ディンゴ！、ディンゴ！」と言って笑った。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

ルーシーが凧を上げようとして上がらないのを見て、
ケイト「おにーちゃんの作り方が悪いのね、きっと。」
ルーシーが再び凧を上げようとして上がらないのを見て、
ルーシー「だめねー。ぜんぜん上がらないじゃないの、この凧！」
ケイト「やっぱり、おにーちゃんの作り方が悪いと思うわ、きっと。」
ビリー「君たち、そんな上げ方してたんじゃ、いつまでたっても上がりゃしないよ。」
ルーシー「上がらないのは凧のせいのよ。」
ビリーが凧を上げたとき、
ビリー「この凧、とてもよくできているよ。ルーシー。」
ルーシー「そりゃそうよ、ベンおにーちゃんがつくったんですもの。ねえ、おねーちゃん。」
ケイト「もちろんよ。」

第２９話「リトルの訓練」

あらすじ

ルーシーは、あいかわらず、算数ができない。ケイトは、算数が得意である。レンガの家が出来上がり、ベンとデイトンはそこへ移った。あるとき、デイトンのところにある親子が診察に来た。そのとき、子供がリトルに近づいた。リトルも子供の方へ向ってきた。見ていたデイトンは、リトルが子供に噛みつかないか心配した。リトルは、子供の指をなめただけだった。
勉強が終わったルーシーとケイトは、羊飼いのロングのところに遊びに行った。そこには、ベンが手伝いに行っていた。ルーシーとケイトが着いたとき、モノクルら犬たちがリトルを警戒して吠え始めた。ロングは、犬たちに「待て！」と命令した。リトルは安全だと判断したロングは、犬たちを遠ざけた。ロングは、リトルが羊を襲う気配がないのが信じられない。ベンは、リトルにいろいろ教えなければ、と言う。
ケイトは、リトルが利口だから、自分の本当の姿を隠していて、大人になったとき、ディンゴの本性を顕わすのではと心配する。ルーシーは、怒って先に行ってしまった。そのとき、ケイトは、仕事から帰ってきたアーサーと会った。アーサーは、石を切り出す仕事を始めたのだ。帰り道、アーサーは、ケイトに、来年の春までには土地を手に入れたいと言う。アーサーには、その当てがあった。
ルーシーは、リトルの前で泣いていた。ルーシーもケイトと同じことを考えていた。その様子を見たアーサーは、リトルに、ルーシーを悲しませるようなことをするんじゃないぞと言う。
オーストラリアでは、冬が迫っていた。ルーシーとケイトは、リトルの訓練を始めた。まず、「おすわり」、それから、「伏せ！」、「止まれ！」、「行け！」、「動くな。」、「おあずけ」と訓練した。訓練は、冬の間中続けられた。そして、春が来た。リトルももう小犬ではなくなった。

第３０話「誕生日のおくりもの」

あらすじ

ルーシーとケイトが、リトルと野原へ行くと、リトルがはぐれた羊を見つけた。ルーシーとケイトは、羊をロングが放牧している場所に連れて行った。すると、モノクルをはじめ犬たちがリトルに吠え始めた。しかし、ロングは姿を現さない。すると、リトルが林の方へ走って行った。犬たちがリトルを追いかけていったので、ルーシーとケイトも後を追った。リトルは小さな小屋の前で止まった。ルーシーとケイトが中に入ってみると、ロングが病気で寝ていた。ケイトは、デイトンを呼びに行くことにした。ロングは、ケイトに、ベンも呼んで欲しいと頼んだ。ロングは、ルーシーに、羊を襲わないディンゴなんて信じられない、リトルが見たいと言い、起き上がって外に出で、リトルを見ると、そのまま倒れた。ロングの病気は、簡単には治らなかった。ベンは、ロングに替わって羊飼いの仕事をすることになった。
今日は、ルーシーの誕生日。アーニーは、ケーキを作っていた。アーニーは、ルーシーに。生活に余裕がないので贈り物はないと言う。ルーシーは、ケーキがあればそれでいいと言う。ロングの体の具合が良くなり、ベンの羊飼いの仕事は今日で終わった。ベンが、ロングからルーシーにと子羊をもらってきた。リトルがロングを見つけてくれたお礼とディンゴを仲良くさせるとおもしろい、というわけだ。クララとケイトも内緒でルーシーへのプレゼントを買ってきていた。
ルーシーは、リトルに町を見せて、人間に慣れさせるため、町の方を散歩していた。ルーシーは、町で、道路工事の仕事から帰るところのアーサーと出会った。アーサーは、ライト大佐の事務所に寄っていた。ルーシーが訳を聞いても「ううん。」と言うばかりだった。
夜、ルーシーの誕生祝いが開かれた。ケイトは、ハンカチを、クララは、小箱をプレゼントした。ベンは、子羊のことを話した。そのあと、アーサーが、土地を買うことを発表した。売り主は、都合でイギリスに帰ることになったウィルソンという人である。ルーシーは、子羊を見て、真っ白できれいな毛をしているので、スノーフレイクと名付けた。ルーシーは、８歳になった。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

ルーシーを置いて買い物に行った帰りのクララとケイトが、散歩に出かけたルーシーと出会って、
ルーシー「おかえりなさい、おねーちゃんたち、買い物ご苦労さん。」
クララ「ちょっと、ルーシー、あんた、算数ちゃんとやったの。」
ルーシー「はい。やりました。」
ケイト「ねえ、これ持ってくれない。」
ルーシー「私を置いていったくせに荷物を持てって言うの。」
ケイト「思ったより重いのよ。」
ルーシー「私は持ちません。」

第２６話 「病気になった！」

第２７話 「凧に乗って」

第２８話 「川の向う岸」

第２９話 「リトルの訓練」

第３０話 「誕生日のおくりもの」

第２６話「病気になった！」

第２７話「凧に乗って」

第２８話「川の向う岸」

第２９話「リトルの訓練」

第３０話「誕生日のおくりもの」