南の虹のルーシー・各話紹介（２１

あらすじ

ルーシーとケイトは、テントでデイトンの包帯を作っていた。子山羊のパンジーが囲いの下を掘って囲いから出ているのに気付いたクララは、ルーシーとケイトに知らせた。二人がパンジーを捜したところ、ケイトはパンジーが畑の野菜を食べているのを見つけた。ルーシーは、知らん顔をしようと言う。それから、二人は、マックの葬式を見に行った。丘の上に、マックの墓が造られ、マック夫人、ポップル夫妻、ベンが参列し、牧師もいない葬式が行われた。葬式には、測量長官のライト大佐も参列していた。ルーシーとケイトは、林の木陰がらその様子を見ていた。バーナードの話では、南オーストラリアで一番忙しい人だと言う。ライトは、だいぶ前から胸を病んでいるが、そのために休むことはしないということだった。ベンは、帰りに、アーサーに、今日は休みがほしいと言う。ベンは、釣りをしたくて川へ行った。ルーシーとケイトは、ベンの釣りを見に行った。
ベンが、魚を釣り上げようとしたとき、「ようし、いまだ。」と声をかけた人がいた。それは、ライト大佐だった。久しぶりに休暇を取って釣りに来たのだった。ベンは、ルーシーとケイトに、ミミズを採ってくるように頼んだ。ライト大佐とベンは、並んで釣りを始めた。ライト大佐は、時々、咳き込んでいた。ライト大佐は、ベンに、「６歳で親元を離れて、１２歳で海軍に入った。６歳から１２歳までセベルトンという村で育ち、アデレードは、その村に似ている。」と話した。そして、ライト大佐は、「アデレードは、きっと発展し、どんなに発展してもごみごみとした町にはならない。世界で一番美しい町にしてみせる。」と自信を持って言った。ルーシーとケイトは、ミミズを採っていた場所でウサギを見付けた。二人は、ミミズをベンに届けて、ウサギを挟み撃ちで捕まえようとした。しかし、なかなか捕まらず、結局、ディンゴに横取りされた。

第２２話「レンガとディンゴの子」

あらすじ

ルーシーとケイトは、羊飼いのロングのところに行った。ロングに、３日ほど前、ディンゴを見たことを教えてあげた。ルーシーは、ディンゴも小さいときから育てたら犬と同じように人間の友達になれると言うが、ロングは、普段はおとなしくてもいつか狂暴になるから止めた方がいいと言う。
アーサーは、粘土と砂でレンガを作りはじめた。ルーシーとケイトは、残った粘土で工作を始めた。ルーシーは、犬を作り、ケイトは、玉っころを作った。アーサーは、家の釜でレンガを焼こうとしたが、アーニーが反対したため、庭に穴を掘って、焼くことにした。アーサーは、ルーシー、ケイト、ベンに、レンガを焼くための薪を拾ってくるように頼んだ。ルーシーとケイトは、林に行き、ベンは、川の方に行った。そこで、ベンは、母ディンゴが鉄砲で撃ち殺され、その側で、ディンゴの子供が泣いているのを見つけた。ベンは、デイトンを呼びに行った。ルーシーとケイトも行ってみた。すでに、母ディンゴは死んでいた。ベンは、ディンゴの子を飼いたいと言う。ルーシーは、ベンに、自分が飼いたいので譲って欲しいと頼んだ。ベンは、二人で飼うことにした。
母ディンゴを埋めるのを手伝ったバーナードは、ベンに、ディンゴは狂暴だから飼わないほうがいい、大きくなって狂暴な性質を表したら殺さなければならない、と言った。ベンには、そうは思われなかった。ベンは、ディンゴの子を捨てることはできない。アーサーもアーニーも飼うことに反対した。アーニーは、捨てるように言い付けた。その夜、ベンは、ディンゴの子を抱いて出かけた。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

クララが、ルーシーとケイトの粘土細工を見て
クララ「ケイトは何を作ったの。」
ケイト「玉っころ！」

薪を拾いに行こうとしたとき
ルーシー「私、東の林に行くわ。」
ケイト「もちろん私もよ。」
ベン「僕は川の方へ行く。」
ケイト「私もそっちの方にしようかしら。」
ルーシー「おねーちゃん、すぐに裏切るのね。」
ケイト「別に、あんたと林に行くって約束したわけじゃないでしょ。」
（中略）
ルーシー「勝手にして。」
ルーシーとベンが走って行った後、少し迷って、
ケイト「ルーシー・メイ、待ってちょうだい。」

第２３話「お前の名はリトル」

あらすじ

ベンは、ディンゴの子を森の中に捨てようとした。殺されるよりましだと思ったからだ。しかし、ベンは、鳥の鳴く音にも怯えるのを見るとそこに置いて行けない。ルーシーは、ベンが、ディンゴの子を捨てられると思うと泣き出した。ベンは、ディンゴの子を抱いて、原住民が火を囲んで踊っているのを見ていたが、原住民に見つかってそこから逃げ出した。結局、ベンは、捨てられず帰ってきた。ルーシーは、夜中、目が覚めて、テントの中に、ディンゴの子がいるのを見て安心した。
ディンゴの子は、モッシュを見て逃げ出した。かなり臆病な様子だ。アーサーは、条件を付けて飼うことを許した。その条件とは、人間を襲ったら直ちに殺すこと、動物を襲ったら殺すか捨てること、ルーシー以外の人になつかない場合も同様というものだった。ベンは、ディンゴの子に、名前をリトルと付けようと言った。大きくなっても無邪気で可愛くあってほしいという願いからだ、
アーサーは、焼きレンガは失敗したので、干しレンガを作ることにした。明日からレンガ作りを手伝わされることになったルーシーとケイトは、今日一日、リトルと丘で遊んだ。

第２４話「夏の終りの日」

あらすじ

ルーシーとケイトは、リトルに山羊の乳をあげていた。そこへベンが来て、レンガ作りを手伝うように言った。また、ベンは、クララが、ルーシーの学習計画を作っているとも言った。ルーシーは、怒って、「おにーちゃんもやらなきゃ！」と言うと、ベンは、「僕にそんな時間があると思ってるのか。」と言い返す。ベンは、勉強したいが、家の手伝いが忙しく勉強したくてもできないのだ。ルーシーとケイトは、レンガ作りを手伝ったが、服を汚してしまった。二人は、川へ洗いに行った。リトルもついていった。二人は、川に入ってからだこと服を洗った。そのうち、お互い水をかけあってふざけ始めた。
家に帰って服を着替えたルーシーとケイトは、スティッキーとパンジーに草を食べさせるため、草原へ行った。ケイトが草原に杭を打って、山羊を杭につないだ。二人は、野ウサギを捕まえようとする。
ベンは、デイトンに、夜、ラテン語を教えて欲しいとお願いした。心を動かされたデイトンは、酒を捨てて、ラテン語を教える気になった。
野ウサギを見つけたルーシーとケイトは、夢中で捕まえようとするが、カンガルーと出会って捕まえられなかった。ルーシーは、カンガルーのような奇妙な動物をたくさん集めたいと言うが、ケイトは、動物は捕まえない方が幸せだと言う。そのとき、リトルの吠える声がした。ステッキーとパンジーが杭をはずして逃げ出していた。リトルは、一生懸命、山羊を連れて行こうとしていた。リトルは、利口なようだ。

ルーシーとケイトの名（迷）言集

ベンに、レンガ作りを手伝うように言われて、
ベン「そんなに働くのが嫌なのか。」
ルーシー「働くのが嫌なんじゃないわ。もっと遊びたいだけよ。」
ルーシーとケイトがレンガ作りをしながら、
ケイト「おにーちゃん、勉強したくてしたくて仕方ないのよ。」
ルーシー「そんな変な人がいるなんて信じられないもの。」
ケイト「おにーちゃんのなりたいもの、知ってる？」
（中略）
ケイト「お医者さん」
ルーシー「えー、お医者さん？」（大笑い。）
ケイト「何がおかしいの。」
ルーシー「別におかしくないわね。」
（中略）
ルーシー「おにーちゃんもそんな夢みたいなことは、考えないほうがいいわよね。それより、私よ。私、本当に勉強させられるのかしら。どうしよう。」
ケイト「あんたは勉強したい気にならないの。」
ルーシー「なれない。おねーちゃんは？」
ケイト「え、うん、なれない。」（二人で大笑い。）

第２５話「ついてない時は・・・」

あらすじ

クララは、土曜の午後、ルーシーとケイトに算数の勉強を教え始めた。ルーシーは、指を使って計算しようとするが、なかなかできない。ケイトは、算数は得意らしく、すらすら解けた。ビリーが、もらった子山羊を連れて遊びに来た。クララは、ルーシーに、集中力がないと叱る。ケイトは外に出してもらえたが、ルーシーはなかなかクララのお許しが出ない。アーサーが戻ってきて、ルーシーを勉強から解放してくれた。ルーシー、ケイト、ビリーは、林に野ウサギを捕まえに行った。
アーサーは、最近、ベンの仕事が雑なのが気になっている。ベンは、ラテン語の文法書を持って釣りに行った。
マック夫人が、久しぶりに外へ出てきた。ポップル家に焼き立てのパンを持ってきた。マック夫人は、パン屋を始めることにした。クララに、パン屋を手伝って欲しいと言う。クララも同意した。
雨が降り出したのでルーシーたちは帰ることにした。ベンは、川辺の木の下で本を読んでいた。それを見つけたルーシーは、後ろからベンをおどかした。その拍子に、ベンは、ラテン語の文法書を川の中に落としてしまい、本は流れて行った。怒ったベンは、ルーシーをひっぱたいた。ルーシーは、泣きながら何度も謝ったが、ベンは許してくれない。夜、アーサーは、ベンに、仕事に見に入っていない、あの本は、今のお前にはいらない、と言う。テントに戻ったベンは、冷静になり、今は文法書はいらないかもしれない、いつか買えるだろうと考えた。ルーシーは、再びベンに謝りに行った。ベンは、ルーシーを許してやった。

第２１話 「アデレードの設計者」

第２２話 「レンガとディンゴの子」

第２３話 「お前の名はリトル」

第２４話 「夏の終りの日」

第２５話 「ついてない時は・・・」

第２１話「アデレードの設計者」

第２２話「レンガとディンゴの子」

第２３話「お前の名はリトル」

第２４話「夏の終りの日」

第２５話「ついてない時は・・・」