南の虹のルーシー・各話紹介（６

あらすじ

アーサーとベンは、アデレードへ出かけた。ルーシーとケイトは、アーニーと川に洗濯に行った。パーカーも洗濯に来ていた。帰る途中、ルーシーは転んで、洗濯物を汚してしまった。ルーシーとケイトは、川へ濯ぎ直しに行くことにした。二人は、森の中で木の幹の根っこに足を挟まれて動けなくなった山羊を見つけた。ペティウェルの黒犬のせいで洗濯物を落として汚し、川へ戻る途中のパーカーが、木の根っこをナイフで切って山羊を助けてくれた。その山羊のおなかの中には子供がいた。
アーサーとベンは、羊飼いの話から、アデレードを取り囲む公園にたどり着いたことを知った。アデレードは、まだ家はほとんどなかったが、道路だけはできていた。アデレードは、ライト大佐の設計により建設されつつある町だった。二人は、まず、ライト大佐の事務所へ行ってみた。しかし、測量が遅れていて、農地を手に入れるまでに１年か２年はかかるということだった。アーサーは愕然とした。ライト大佐の事務所に勤務するバーナードがアーサーのため、土地と家を紹介した。そこは、バーナードの家の隣で、小さな小屋のような家が建っているだけだった。アーサーとベンは、ジャムリングが契約していた牛車の持ち主のところに行ったが、ペティウェルと契約したからと牛車を借りることを断られてしまった。キャンプ地では、アーニーらが帰りの遅いアーサーらを心配していた。

第７話「ベンの災難」

あらすじ

アーサーとベンは、夜道を歩いてキャンプへ向っていた。ベンは、野豚みたいな動物につまずいて転んだ。月が出たので、二人は歩きやすくなり、海岸に出て、海岸づたいに帰ることにした。ルーシーとケイトはなかなか眠れなかった。クララは、オーストラリアで本当に幸せになれるか心配になってきた。アーニーは、あらためて幸せになる決心をするのだった。ルーシーが、アーサーたちが帰ってきたことに気づいた。ルーシーには、ベンの口笛が聞こえたのだった。やっと二人が帰ってルーシーたちも安心して眠りについた。アーサーは、アーニーに、組立式の家を売ると告げた。運ぶのにお金と日にちがかかるのだ。
翌日、アーサーとベンは、船から残りの荷物を降ろした。ベンは海岸で荷物の見張りをした。ルーシーとケイトは、ステッキーと名づけた山羊を草を食べさせに行った。ビリーも一緒に行った。そのとき、牛を何度も鞭で叩いても動かない牛車を見つけた。ビリーとケイトが後ろから押してやっと動いた。その牛車の持ち主は、翌日、ポップル一家の荷物を運ぶバードで、今日は、船に水を運んできたのだった。一方、二人組みの男が、船からボートで樽を海岸に運んできた。ベンは、樽を海岸に上げるのを手伝った。そのとき、小麦粉の樽が流された。ところが、男たちはいらないと言って取りに行こうとしない。もったいなく思ったベンは、泳いで樽に追いついた。しかし、ベンの力では流されるだけだった。男たちと海岸に着いたバードは、一緒に酒を飲み始めた。ビリーとケイトは、樽と一緒に流されるベンを見つけた。

第８話「出発の前夜」

あらすじ

ビリーとケイトは、ベンを助けてもらうため、浜辺で飲んでいる男たちにボートを漕いでもらおうと頼むが、酔っ払っていてどうしようもない。ビリーとケイトは、自分たちでボートを漕ぎ出すが、少しも進まない。しかし、船から残りの荷物を運び出したアーサーとジョンが、樽に捉って流されるベンを発見して助けた。海岸に着いたアーサーは、運んできた荷物をバードの牛車に積みたかったが、バードの酔いが醒めるまで待つことにした。
明日、船が出港するということで、ジョンは、川に洗濯に行ったクララに会いに行き、再びオーストラリアに戻って移住する決心を改めて伝えた。そのとき、クララは、木の上にコアラがいるのを見つけて、ジョンに捕まえて欲しいと頼んだ。ジョンは、木に登ろうとしたが落ちてしまう。ジョンは、時間がないと言って帰って行った。クララはテントに帰り着くと、ちょうど浜辺から帰ってきたルーシーとケイトに、コアラを見たことを教えた。二人は、大喜びでコアラを見に行った。ルーシーは、捕まえてアデレードに連れて行きたいと言うが、ケイトは、引越し荷物が多く牛車に積めないと言ってルーシーに諦めさせた。
夕食のとき、アーサーは、明日、クララ、ケイト、ルーシーは先に行き、ベンは、牛車に積めない荷物の見張りのため残るように指示した。

第９話「アデレードへの道」

あらすじ

イギリスから別の船が到着し、また新しい移民が到着した。羊がたくさん陸揚げされた。今日、ポップル一家はアデレードへ出発する。バードが、牛を「なまけもの」と言って鞭で叩きながら、ポップル家の荷物は牛車で運ばれて行く。ベンは残って荷物の見張り、クララ、ケイト、ルーシーはアーサーやアーニーと別れて先に行った。しかし、ルーシーが珍しいトカゲを見つけて道草を食った。
ジョンが、船から医者のデイトンをボートに乗せて浜辺にやってきた。デイトンは、ジャムリングの足の診察に来たのだ。ジョンは、出航まで時間があるので走ってクララに会いに行った。途中、アーサーらに、クララは先に行ったと聞いて、先を急いだ。一方、デイトンは、ジャムリングからウイスキーを取り上げて飲み始めた。
ルーシーらの前方にペティウェルの牛車が見えてきた。ペティウェルは牛車が遅いと業者ともめていた。とうとう殴り合いを始めてしまった。ペティウェル一行を追い越したところで、クララは、自分を呼ぶ声を聞いた。ジョンが追いついたのだ。ジョンは、クララに、「さよなら、僕は必ずやってくる。」と言って、急いで今来たばかりの道を走って戻って行った。ジョンがキャンプに戻ってみるとデイトンの姿が見えないのだった。

第１０話「緑の町」

あらすじ

ルーシーは足が痛くなり、３人は、ゆっくり歩くことにした。ジョンは、イギリスへ帰る船に乗っていた。ベンは、パーカーと船を見送りながら、一家の現実の厳しさを感じていた。そして、ベンは、パーカーに、医者になりたいという夢を打ち明けた。学校のないアデレードでは、医者になるには農業をやるよりさらに厳しい状況だった。ペティウェルは、業者から鞭を取り上げて牛を叩き始めた。そこへ、アーサーの牛車が追いついた。アーサーは、ペティウェルおうし車に組立式の家が積んであると思うと売ったことを後悔するのだった。ペティウェルの牛車はとうとう動かなくなってしまった。
ルーシーは、道端に砂糖の袋が捨ててあるのを見つけた。３人は、砂糖をなめ始めた。久しぶりの砂糖はとてもおいしかった。ルーシーらは、砂糖をなめたとき道にそれて迷ってしまった。３人は、なにか狼みたいな動物に後をつけられている気配を感じた。３人は、恐くなって走ることにした。３人の目の前に、１匹の犬が飛び出して吠え始めた。その犬は、羊飼いの番犬モノクルだった。後をつけていた動物はいなくなった。その動物は、野生の犬ディンゴだった。ルーシーは、さっそく興味を示すのだった。そして、そこはもうアデレードだった。
ベンが荷物のところにも戻ってみると、酔っ払ったデイトンが寝ていた。デイトンは、目が覚めるとアーストラリアに置いて行かれたことに気づいた。ルーシーたちがたどり着いたアデレードという町は、一面緑の町だった。

第６話 「アデレードという町」

第７話 「ベンの災難」

第８話 「出発の前夜」

第９話 「アデレードへの道」

第１０話 「緑の町」

第６話「アデレードという町」

第７話「ベンの災難」

第８話「出発の前夜」

第９話「アデレードへの道」

第１０話「緑の町」