牧場の少女カトリ各話紹介（１

第１話予告コメント

１９００年初頭のフィンランド。カトリは６歳。久しぶりに会えたお母さんとの幸せもつかの間、お母さんはドイツで働くため、一人旅立って行くのでした。新番組「牧場の少女カトリ」第１話「別れ」御期待下さい。

あらすじ

　１９１２年春のフィンランド南部パルキ村、６歳のカトリは、１年ぶりに帰ってくる母サラを待ちきれず、小川の橋のたもとで待っていた。母の乗った馬車が近づくと「おかあさ～ん」と叫び、馬車を降りた母に飛びついた。カトリの父が亡くなったので、サラは、カトリを父の実家に預けて出稼ぎに行っていた。
　サラは、子犬のダックスフントをお土産に買ってきていた。カトリは、さっそく子犬に、アベルと名付けた。
しかし、サラは、１泊もせず、ドイツへ３年間の出稼ぎに出発した。サラが働かなければカトリを養うことは出来ない。「おかあさーん、いっちゃいやー。」　カトリは、遠ざかるサラの馬車を追いかけたが、転んでしまった。
３年後、カトリはその道に立って母の出かけた方向を見つめていた。サラは約束の３年が過ぎても帰らず、手紙も途絶えていた。その原因は、第一次世界大戦だった。当時フィンランドを支配していたロシアもドイツと戦争を始めた。
　生活の苦しい祖父ユリスは、飼っていた２頭の牛のうち母牛を売ることにした。カトリの目には、売られていく母牛の姿に、母との別れのシーンが重なった。そのころ、パルキ村には熊が出没していた。牛といっしょに森を歩くユリスに熊が襲いかかった。

第２話「友だち」

あらすじ

　ユリスは助かったが、牛は熊に殺されてしまった。カトリは牛がかわいそうで泣きだした。牛の代金が入らないと、ますます生活が苦しくなる。心配したカトリは、働きに出ると言った。ユリスと祖母イルダは、まだ９歳のカトリが働きに出ることに反対した。ユリスは、カトリを学校に行かせてやれなくてすまないと言った。カトリは、牧師にもらった聖書で勉強していた。
　カトリが、子牛のユーラのいる牧草地へ行ってみると、学校をさぼったハルマ屋敷の息子マルティがいた。カトリは、去年の秋、ハルマ屋敷で家畜番として働いたので、また雇ってくれないかとお願いした。マルティは、僕と友達になってくれたら父に頼んでみると言った。カトリはどうしても働きに出るつもりだった。それが祖父母を一番助けることになると知っていた。

見どころ

カトリが子牛のユーラと仲良くしているのを見てやきもちを焼くアベル。

怪我をしてもサウナに入るユリス。「疲れと苦労はサウナで流してきたんだ。」
さすが、フィンランド人。でも、そのあと、熱が出て寝込んでしまった。

第３話「春のあらし」

あらすじ

　日曜日、教会に行ったカトリは、教会の外で待っていたマルティに釣りに行こうと誘われた。カトリは、マルティに、ハルマ屋敷で働かせてもらえるのか尋ねると、マルティはまだ家の人に話していなかった。そこで、二人はハルマ屋敷に向かったが、マルティに人形を壊されて怒った姉のマリがほうきを持って追いかけてきたため、マルティは逃げ出した。仕方なくカトリが家に帰るとマルティが待っていたので、釣りに行くことにした。
二人は、ボートで湖の中の島に行ったが、雨が降り出したので島の洞窟に避難した。その間に、風が強くなり乗ってきたボートが流されてしまった。洞窟の中で、マルティは、友達のカトリが自分の家で働くことはいやだと話した。
　帰ってこないマルティをハルマ屋敷の男が探していて、ユリスの家にも訪ねてきた。湖の波が荒く、ハルマ屋敷の男たちは島に渡るのをあきらめた。ユリスは、嵐の中、一人でボートを漕いで中の島に向かった。カトリとマルティは、島から戻ることができたが、風邪をひいてしまった。しかし、二人は仲良しになった。

次回予告コメント

マルティに頼んで、私を雇ってくれるところを探してもらったの。おじいちゃん、おばあちゃん、私そのお屋敷で、家畜番として立派に働いてみせるから、あんまり心配しないでね。でも私、一人でできるかしら。

第４話「決意」

あらすじ

　マルティは、カトリに、ハルマ屋敷に来ている靴屋のトポルがライッコラ屋敷の家畜番を探していることを話した。そこは、１２、３キロ離れた屋敷だった。
　その日、ユリスは、遠縁の親戚にあたるハルマ屋敷の主人ベイネにライ麦を借りに行ったが、ケチなベイネに断られた。その晩、カトリはユリスに、ハルマ屋敷に一緒に行って、トポルに就職を頼んでほしいと言った。ユリスもイルザも、カトリを働きに出すことになって涙を流した。カトリは働くことは好きだったが、他人の家で働くということがどんなに厳しいものか、まだよくわかっていなかった。
　翌日、カトリはユリスと一緒に、ハルマ屋敷に行き、トポルに、ライッコラ屋敷の家畜番として働けるようにしてほしいとお願いした。また、アベルも一緒に雇ってほしいと頼んだ。トポルは、ライッコラ屋敷に手紙を書くと約束した。カトリが働きに出ることを知ったペイネは、ユリスにライ麦を貸すことにした。
　４日後、ライッコラ屋敷から返事が来た。カトリをアベルといっしょに家畜番として雇うという内容だった。

次回予告コメント

おじいちゃんとおばあちゃんに別れを告げ、あたしとアベルは目指すライッコラ屋敷に出発しました。途中まで一緒に来てくれたマルティのおかげで、とっても楽しかったわ。でもマルティと別れた後、とっても口の悪い少年と知り合いになったのです。

第５話「出発」

あらすじ

　カトリは、アベルといっしょに歩いてライッコラ屋敷に向かった。出発前、ユリスもイルザも、からだには気をつけるように、と言った。カトリは途中でトポルに出会った。トポルは、ライッコラ屋敷の主人はいい人だが奥さんは心の病いであると言う。カトリは、不安になった。
　マルティが、学校をさぼって、カトリを見送りに追いかけて来た。カトリは森を抜けたところでマルティと一緒に昼食にした。カトリのパンに、カトリの家では貴重なバターが塗ってあった。イルザが特別にバターを塗ってくれたもので、カトリは胸がいっぱいになった。
　途中の村で、二人は４人のいじめっ子に行く手を妨害された。マルティは、カトリを守るため喧嘩するが、抑え込まれてしまう。アベルの活躍で、いじめっ子を撃退して、村を通り抜けることができた。
　マルティと別れた後、ペッカ少年の乗った馬車が通りかかった。ペッカはライッコラ屋敷の隣のペンティラ屋敷で働いていて、カトリはライッコラ屋敷まで馬車に乗せてもらったが、口の悪いペッカを不愉快に思った。

次回予告コメント

やっとのことでライッコラ屋敷に着きました。驚いたことにここの奥様は、少し変った方なんです。そしてご主人様ったら帰ってくるなり、アベルの悪口を言うのよ。あたし嘘なんかついてない！アベルは役立たずの犬なんかじゃ絶対にないわ！！

第１話 「別れ」

第２話 「友だち」

第３話 「春のあらし」

第４話 「決意」

第５話「出発」

第１話「別れ」

第２話「友だち」

第３話「春のあらし」

第４話「決意」